相続税申告書の作成の奥の手
相続税申告書の作成、どうすれば素人でもできる?
息子は財産目録と遺産分割協議が整ったところで、いよいよ「相続税の申告書」を作成の準備に入りました。
進捗の報告がなく不安になった娘が息子をLINEで呼び出しましました。
家族のやり取り
相続税の申告書の作成はなんとかなるって言ってたけど、大丈夫?なんだか不安になってきたわ。
相続税の書籍を参考にしてエクセルで相続税の計算をしているところ。何とかなると思うよ。
申告書は誰かにチェックしてもらうことはできないの?
税務署に相談の予約を入れて確認してもらうよ。
忙しいのに悪いわね。
息子は税務署から取り寄せた相続税の申告書一式と格闘してますが、ゴールが見えてきているようです。
☛サイトの管理人より
スマート家の相続は標準的な範囲に収まります。管理人のお勧めは以下のステップで作成することです。
以上、4ステップで完成ですが、実際には細かな計算ロジックを調べたりする必要がありますので、ある程度まとまった時間を確保してください。
☛専門家による解説
【1】「税法ベースの財産目録」と「遺産分割協議」が完了していること
【2】相続税計算と相続税申告書の下書きをエクセルで作成すること
【3】国税庁「相続税申告書の記載例」を手本として申告書を作成すること
STEP1税法ベースの財産目録の準備
ここで準備する財産目録は、
・資産は税法基準により評価が済んでいて、
・遺産分割協議は完了し相続人別の遺産額が算定できるものです。
STEP2相続税の要否判定コーナーの活用
税法ベースの財産目録を参照しながら「相続税の要否判定コーナー(黄色バナー)」の入力を行います。
同コーナーの前半は相続税の要否判定、後半は特例適用・税額計算シミュレーションになっていて、最後まで進めば各相続人の税額まで試算できます。(脚注)
要否判定コーナーで計算された結果は「エクセルで作成する相続税の計算ロジックが大枠で間違っていないこと」を確認する位置づけです。
STEP3自前で相続税額の計算&申告書の下書き作成
エクセルで作成した「税法ベースの財産目録」を進化させてご自身で相続税の計算ロジックを当てはめて相続税額を求めてください。
国税庁の「相続税申告書の記載例」に登場する国税家を前提として「相続税計算」と「相続税申告書の下書き」をエクセルで作成しましたので参考にしてください。
STEP4計算結果を申告書に転記
国税庁の「相続税申告書の記載例」を手本として申告書を手書きで転記してください。記載例の1ページ目から順に追っていくと完成するようになってます。
スマート家と国税家の関係
実はこのサイトの物語に登場するスマート家の父、母、息子、娘をそのまま国税太郎、花子、一郎、幸子と読み替えて頂くと国税庁の「相続税申告書の記載例」をそのままスマート家の申告書として利用できるよう仕組んであります。
(脚注)
「相続税の要否判定コーナー」は単純なケースを想定しています。
たとえば「土地の減算要素」「相続税の2割加算」「暦年課税分の贈与税控除」「未成年控除」など、対応していない点があることはご留意ください。