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自分たちで相続税申告する副次的効果

普段の生活に相続税がビルトインされた効果は?

相続税申告書の提出と息子と娘の納税は申告期限まで1カ月を残して終えることができました。
無事に申告を済ませたお礼の意味を込めて、母が娘家族の上京に合わせて両家族を招待して会食をもうけたのでした。

家族のやり取り

相続税がかかることになってから、あっという間ね。無事に相続税の申告が終わってほっとしたわ。ありがとう。

今回はお兄さんを褒めてやって。相続の勉強もしたし、役所へも行ってもらったので。

土地の評価や相続税申告書の作成のところでは大変だったけど、なんとかなったね。

二人ともありがとう。改めて天国のお父さんに献杯しましょう。

これからお母さんには長生きしてもらわないと困るけど、もう相続税の心配は無用だね。

何かいい方法でも見つけたの?

簡単だよ。生きているうちに相続税がかからないように遺産を使ってもうらこと、お手伝いはいくらでもやりますよ!

最後なので特別ゲストです。

仲良くやってるようで、何より。お母さんがこちら側に来るまで時間かかりそうだけど、この調子だと安心、安心。

スマート家の相続に関しては、これににて一件落着という感じです。

☛サイトの管理人より

スマート家は迷った末、自分たちで相続税の申告することを選択しました。
スマート家の母親は67歳で元気です。日本人の平均寿命から2次相続までは20年はあります。

母親にとって一通りの相続税の知識がある相談相手が身内にいることは大きなメリットになります。

☛専門家による解説

【1】自分たちで相続税の申告すると税理士報酬の節約に加えて副次的効果があります

【2】相続税の計算ロジックを生活にビルトインできれば配偶者の意思決定が楽に

【3】ファミリーの相続リテラシーが底上げされ柔軟な相続税対策が可能に

自分たちで相続税の申告する副次的効果

所得税のロジックは既に生活の中にビルトインされてます。

たとえば、専業主婦の103万円の壁、生命保険の加入、住宅ローンなどの判断には所得税のロジックを無意識のうちに考慮しています。

同様の効果が相続税にも期待できます。
相続税のロジックが生活に組み込まれることで残された配偶者の資産活用、たとえば孫への贈与、豪華旅行、余裕をもった介護施設などの意思決定がしやすくなります。

2次相続に向けた柔軟な相続税対策に

2次相続では兄弟姉妹間の分割協議になり、また控除や特例の適用範囲が狭まります。

そのため2次相続では相続税の負担率が増えると同時に遺産分割で揉める可能性が高まります。

「配偶者の健康や意向」「余裕資産」「子供たちの環境」「相続税法」などの相続に影響する要素は日々変化します。
残された配偶者のQOLを第一に考慮しながら柔軟に2次相続税に対応するには、ファミリー全体の相続リテラシーの底上げが欠かせないのです。

【参考】「サラリーマン家庭の相続対策を考える

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