サラリーマン家庭へのお勧め税理士タイプと報酬の相場
【1】顧客の立場から税理士タイプを3つに分類してみました
【2】専門家を選ぶ際は「報酬」「提案内容」「担当者」の3つの要素で決定する
【3】税理士は「事務所(=ブランド)」ではなく「担当者」で選んだ方が満足度は高い
税理士のセグメント
相続税の申告を依頼する側からみた税理士の特徴をとらえやすくするため、「事務所の規模」と「相続税特化か総合か」という軸で整理しました。
【A】相続税に強みがあることを前面に出している事務所。新規参入も増えています。B2Cを意識した異業種連合のHPやTVCMなど積極的な集客が特徴です。
【B】地域密着型で相続税から法人税まで幅広く対応している伝統的税理士事務所。世の中のほとんどの税理士事務所がこのセグメントに属します。
【C】数百人規模の大手税理士法人。税理士業界の大学病院みたいな存在で各分野の専門家が揃ってます。相続は金融機関の紹介や企業オーナーなど中心。
相続税申告報酬の決定要素
相続税申告報酬の決定要素として「遺産額の大小」と「申告の難易度の高低」という軸で整理しました。
遺産額が大きいほど、そして申告の難易度・リスクが高いほど申告報酬は高くなり、同時に、税理士のノウハウで申告内容に差が出る可能性が大きくなります。
遺産1億円以下、1次相続のサラリーマン家庭の場合は、いずれの要素も低いセグメントに属します。
相続税申告報酬の相場
相続案件には同じ条件のものがありません。税理士事務所のサービスも一様ではなく、また、税理士業界には統一された報酬規程はありません。
一般的に相続税申告報酬は「遺産額」「相続人の数」「土地の数」「非上場株式の有無」「申告期限までの期間」などを決定要素として見積もります。
税理士報酬=固定報酬+(遺産額×0.5%~1%)
最近は「相続税専門の税理士」として相続税に特化した税理士が増えてきました。税理士報酬にも競争原理が働いて下落傾向がみられます。
ホームページに報酬定価表が掲示されているケースもありますが、細かなオプション料金が設定されているケースがほとんどです。最低でも2か所に見積依頼して「報酬」「提案内容」「担当者」を総合して判断してください。
税理士に求められる五つの素養
1)税務知識
相続税だけでなく贈与税、譲渡所得税など基本的な知識があることです。
2)実務経験
過去の成功事例や失敗事例、税務申告する際に判断に迷う点の処理や税務署とのやり取りなど実務経験が多いに越したことはありません。
3)コミュニケーション能力
税務申告のプロセスで多くの資料や情報のやり取りが行われます。その際のヒアリングや相手の表情などから適切に情報を収集できる能力も重要です。
面談、電話、メール、SNSといったコミュニケーションツールの選択もセンスが問われるところです。
4)ブランド力
大手税理士法人や歴史のある税理士事務所にはブランド力があります。言葉では言い表せない安心感や優越感は価値といえます。
5)担当者の共感力
サラリーマン家庭で相続税の申告対象なる層は、明らかにアッパーミドル層に属しており、総じて教育水準も高い傾向があります。
同じような価値観、生活環境、経済状態で過ごしてきた相手の方がコミュニケーションしやすく納得感も高くなります。
サラリーマン家庭が頼る税理士のお勧めは?
サラリーマン家庭では相続が発生したときに初めて税理士にコンタクトするのが普通です。このため、どのような税理士へ相続税の申告を依頼すれば良いのか、全く見当がつかないと思います。
本サイトのお勧めとしては、「相応な報酬」で「コミュニケーション能力のセンス」が良く「共感力の高い担当者」をつけてくれる税理士事務所が良いと考えます。
最初の挨拶だけオーナー税理士が出てきて、その後の対応は担当者に代わってしまうケースも多いので、事務所の看板にとらわれずに相談相手となる担当者を基準に選んだ方が満足度は高い、と考えております。